レースガラス展より

開催中のレースガラス展、初日のお当番をしてきました。いくつか写真を撮ったので、それぞれの作家の特徴的な部分を独断で御紹介させていただきます。
そもそも、レースガラスというのは、さまざまな模様のガラスパーツを焼きながら組み合わせて吹いてつくることを広義でさし、本展ではその範疇でとらえています。そして狭義には、線模様のはいった棒ガラスで作った複雑で繊細な模様のガラスを言います。
そういうことなので、模様のディテイルにこだわりを持たせた作品が多く、今回も模様もりもりの作品のオンパレードです。


まずは、レースガラスの大御所、内田守さんの作品。
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ねじりながら引いて作った模様のガラス棒で構成された小さな器には、明らかにパワーが漲っています。ここまでできるひとは、ヴェネチアにも多くはいません。日本にレースガラス界というものがあるなら、まちがいなく作者はリーディングアーティストです。
柳下秀樹さんの「織」
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究極の複雑系。でも、なかには僅かな規則性があって、ほどいてみたくなる衝動に駆られます。柳下さんは、物理や工学を修めた理系の求道者です。
清井千夏子さんのムリーニタンブラー
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清井さんも複雑系を得意としますが、今回の新作はおおらかな四角模様です。
複雑系で鍛えた確かな技術で、シンプルなものを制作すると、そこにはおおらかな優しさが備わることがわかりました。個人的には今回の一押し!
上野ツカサさんの白絣のおさら
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板ガラスを細かく並べて焼成したお皿です。角度によって向こう側が透けて見えます。極めて正確で高いセンスの持ち主です。
 
そして拙作のしゃぼんのコップ
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厚みのなかに、動き出しそうなしゃぼん玉を閉じ込めようとしました。
表面を均一に研磨することによって、厚みのなかの模様の動きがしっかり出るかなと思って、丁寧に作業してみました。いかがでしょうか。
こんな感じの作品がいっぱいです。
できるだけ眼を近づけてよ~くみて楽しんでいただきたいものばかりです。
ギャラリーはデパートでありながらも、ゆったりと時間をかけて鑑賞できる環境ですので、ご覧いただくのに良い機会だと思います。

2017-03-01T00:04:48+09:002009年7月16日|貴島雄太朗からのお知らせ|