新潟の古屋さん

から久しぶりに連絡をいただいた。
私がガラスを始めた頃、埼玉の深谷に照明部品を作る小さなガラス工場があって、週末のたびに押しかけてよく練習させてもらっていたのだが、古屋さんはそこの職人さんだった。


古屋さんは交通事故で足を不自由にされていて、動き回ることはできなかったが、腕は一流。現役時代はあちこちの工場を渡り歩いて腕を磨いた、業界でも知る人ぞ知る名物親方だ。
日本の吹きガラスには「宙吹き」という手作りの伝統技術があった。機械化や効率化、さらには廉価輸入品に押されて今や消滅してしまったが、それを知っていて実践してきた最後の職人さんだ。豆電球の球から特大金魚鉢まで、なんでもできるスーパーマンだ。今はもう70代半ばで、近所のデイサービスに行ったりしてるくせに、物作りの話になると俄然スイッチが入る。
当時、なにを教えてもらったわけでもないのだが、ちょこちょこっと遠回しにヒントをくれたり、昔話をしてくれて、楽しかった思い出がいっぱいある。今でもたまに電話越しに話をすると、仕事の心構えとか、緊張感とかを言外に伝えてくれているような気がして、他愛ない話題でも丸まっていた背筋がピンと伸びる。
今日の用件は、どうやらデイサービス仲間にガラス作りの自慢話をしているらしく、手作りのいいものを見せびらかしたいらしい。来月の個展が終わったら、とびっきりのを一個送れとのこと。
それってもしかして技術検定?
特大プレッシャーにまた緊張させられる。。。

2016-08-14T18:07:08+09:002006年5月13日|貴島雄太朗からのお知らせ|