展示中のサイドストーリーとでも言いますか。ギャラリー愚怜に13年もお世話になっていると、作品修理のご依頼をいただきます。
旅立っていったやつらが、どんな仕事をしているのか、確認できる貴重な機会でもありますので、作者健在の限り永久無償保証のつもりで対応させていただております。今回ご依頼いただいたもののなかで、ぐい飲みがありました。おそらく5〜6年前の、面取りカットしたものです。当時から半透明のものが好きで、軽い摺りガラス調に仕上げていたのですが、お客様にご愛用いただくうちに手で磨けてしまいピカピカの艶肌になりました。「これは味が出た」と楽しめるのかと思いきや、お客様は最初の摺りガラスの風合いが良かったということで、ひとかわ剥いて、もういちど新品に。
これを修理というのかは別として。またこのシリーズを作ってみようかな、という気持ちになりました。こういうことも展示の楽しみです。
左:術前 右:術後